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『カフェー・プランタン』作者インタビュー(1)「執筆のきっかけ」

2020.12.25


景山
MOTOさんよろしくお願いします!


MOTO
:よろしくお願いします。


景山
:『カフェー・プランタン』は2013年が初演の作品ですが、執筆のきっかけは?


MOTO
:もともと時代物が好きで、昔から書きたいと言う想いはあったんですけど。「カフェー・プランタン」と言う実在のカフェで、文豪とか絵描きとか、当時の文化人が集まるカフェがあったって言うのを知って、“あぁ、これ、題材にしたいな”と思ったのがきっかけでしたね。


景山
:そうなんだ。もともと大正時代が好きだったんですか?それとも「時代物」っていうのが大枠で好きだったの?


MOTO
:大枠で時代物が好きだったんですけど、やっぱり大正時代の和と洋の入り混じった空間・雰囲気っていうのが特に好きだったんですよね。


景山
:衣装も可愛くて、演劇でも人気な時代の印象があります。


MOTO
:そうなんですよね。


景山
:なるほど。それから、この作品は役者さんに合わせて脚本を書く「当て書き」って、ちらっと聞いたんですけど、そうなんですか?


MOTO
:想定はありました。当時は伸子さんがいなかったので、それまでにNadianne作品に出ていた(朝樹)りさちゃんとアニー(杉山亜以)を入れて芝居ができればいいなぁと思いがあって。希望から入ったんですよね。

初演時のチラシ画像

景山:じゃあ、依頼されて書いたって言うわけじゃなくて、単純に書きたいから書いた?


MOTO
:そうなんですよ。この作品、持ち込みだったんですよ。


景山
:それ、ちらっと聞いたことがある!作品を書いた後に劇団に持って行ったんだっけ?


MOTO
:はい。「この作品、やりませんか?」って。


景山
:えー!いいなぁ!!


MOTO
:そういうことがありましたね。Nadianneでこれを見たいって。


景山
:それは、まだ劇団員になる前だよね?


MOTO
:そうですね。


景山
:劇団員じゃないけど、Nadianneメンバーを想定して長編を書いて


MOTO
:そうなんですよ。


景山
:私、当て書きををする時って、結構強い想いがないと書けなくて。よその劇団の方に頼まれてもいないのに作品を書くのって結構モチベーションがないと書けないと思うけど、それって何がモチベーションだったの?題材で大正時代のカフェを書きたかったのもあると思うんだけど…。


MOTO
:そうですね。結構身も蓋もないんですけど…お人柄ですよね。


景山
:ええっ!?いない時だけど、嬉しい!ありがとうございます(涙)


MOTO
Nadianneの芝居自体も好きでしたし、やっぱり「この人たちのために書きたい」っていう想いが出てくるんですよね。


景山
:そういうのって、いいね。作家としてすごく幸せだよね。


MOTO
:そうですね。そういう出会いは、なかなかないので。


景山
:うん。しかも、上演が決まっていない長編を描ききるっていうのは凄いことだよね。


MOTO
:今思えば、別に上演する保証はないですからね。


景山
:もし私が演じ手とか、演出させてもらう立場だったら、すごく嬉しいなって思う。素敵なエピソード聞かせてもらって、ありがとうございました。


MOTO
:こちらこそありがとうございます。


景山
:そんなことを経て、私が劇団にいない間にMOTOさんが座付き作家として劇団に入ってくれてたんだよね。


MOTO
:そうなんですよ。伸子さんの穴を埋めるように。


景山
:いやいや!でも…MOTOさんいなかったら、Nadianne続いてなかったかもしれない


MOTO
:いやいやいや!それはないと思いますけど


景山
:やっぱりMOTOさんって、作品を書きたい思いが凄く強い方だからさ。夏美は書けるけど、役者が多分一番やりたいと思うだろうし。だから、作家をしたいMOTOさんが劇団に入ってくれて、Nadianneもパワーアップして感謝しています。一周回って私も帰って来て、劇団がいい感じだね。


MOTO
:
盤石です。


景山
:盤石ですね(笑)ありがとうございます!

 

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